私たち2人組は、姉の私が お話を考えて、妹が絵を描いています。妹は常々、主人公は可愛くなくてはいけない と言っていますが、次の主人公がアリだと知った時は「アリは無理やろ、さすがにアリを可愛くなんて」と ぶーたれておりました。それでもアリの画像をあれこれ見て、グロいとかキモいとか言いながら拡大して熱心に研究していたので、素人の妹にも絵描き魂みたいのが 少しはあるんだな と思って 感心しました。出来上がった主人公は可愛いです。でもアリのリアルさは無いと言えるでしょう。
「あり と みつばち」どうぞ読んでください。
働き者のアリたちは、今日も朝から美味しいものを探しに出かけていきます。
アリ君は今日一日、あちこちを歩きまわりましたが、何も見つかりませんでした。空を飛んでいるミツバチを見て、うらやましく思いました。「羽があったら どんなに便利だろう。どこに食べものがあるか、空から見たらすぐにわかるだろうに。」
もうヘトヘトで 歩けないよ。あの葉っぱの中で ひと休みしよう。
するとミツバチ君が、ひと休みをしていました。「やあ」「やあ、ひと休みかい」
ミツバチ君は言いました「今日は朝から8回もミツを運んだんだよ(ハチだけに8回)もうヘトヘトだよ。」「そうなんだ、ミツバチ君も大変なんだね。」
僕たちはミツを集めて ハチミツを作っているんだよ。だから お花のミツがたっくさん必要なんだ。
「アリ君は いいね。力もちだから、いっぺんにたくさん運べるね。うらやましいよ。」「ぼくのことが 、うらやましいの?力はあるよ。でも ぼくは、空を飛べるミツバチ君が うらやましいのに。」
「ぼくは今日一日 歩きまわったけど、何も見つけられなくて、お腹がペコペコで、もう動けないよ。」
「じゃあ これをあげるよ。」ミツバチ君は、長ぐつから花のミツを取り出して、アリ君に あげました。
アリ君は ミツを食べると、ほよよよよ〜ん。目が輝いて、ほっぺたが落ちそうになりました。「美味しい。ミツバチ君 ありがとう。元気が出てきたよ。」
「僕たちが作るハチミツは、もっと美味しいよ。今度 アリ君に持ってきてあげるよ。」
ふたりは、また会う約束をして、元気に帰っていきました。「バイバーイ」「バイバーイ」
アリ君は 家に帰ってから、お兄ちゃん達に言いました。「今日ね、ミツバチ君と友達になって 花のミツをもらったんだよ。」
みんなも ミツを食べると ほよよよよ〜ん。目が輝いて、ほっぺたが落ちそうになりました。「美味しい。」
お兄ちゃん達は 言いました「どうしたら ミツバチと友達になれるんだい?」
アリ君は、少し考えて 答えました。「まず、ひと休み するんだよ。」