今回は、去年のMOE絵本グランプリで最終選考まで残った作品です。いい線まで行きましたが、落選には変わりないですね。
ボビーとメグが ふたりとも白だと、分かりにくいと思ったので、ボビーはグレーに変更しました。
「魔法の薬」どうぞ読んでください。
お昼寝をしている子犬は、ボビーとメグです。そして この家の屋根裏には、ネズミのヘケニャが住んでいます。ある日、ヘケニャのガールフレンドが言いました。「ずっとこのままでいたいわ、年をとりたくないの。お願い、若返りの薬を探してきてちょうだい。」
困ったヘケニャは、ボビーに相談しました。若返りの薬は 、どこにあるのでしょう?そもそも 若返りの薬なんて、あるのでしょうか?
若返るということは、時間を逆に戻すということでしょうか?そんな 魔法の薬があるとは思えません。ふたりは考え込んでしまいました。
するとメグが言いました「メグ 知ってるよ。」ふたりはビックリしましたが、「姉ちゃんが持ってるよ。夜、出てくるよ。」と メグが言うので、夜まで待つことにしました。
その夜、お風呂上がりの お姉さんは、顔にペタペタ クリームを塗っています。メグが「あれだよ」と言いました。本当にアレが、魔法の薬なのでしょうか?
確かめてみなくちゃ。ボビーが背のびをして なめようとすると、お姉さんは慌てて言いました「ボビー、これは なめなめダメよ。顔に塗るクリームだからね。これを塗ると、つるつるになって若返っちゃうんだよ。」
今の聞いた?若返っちゃう だって。見つけた見つけた 魔法の薬。でもどうやって手に入れるのでしょう。作戦が必要です!
真夜中、三びきは動き出しました。作戦 開始です。
フタがなかなか開きません。 あっ……見つかっちゃった。作戦 失敗です。
次の日 おもちゃをくわえて、ボビーが飛び出しました。おもちゃを持っていけば、姉ちゃんは遊んでくれるはず。
しかし お姉さんは「遊びは後で、待っててね。」と言いました。ボビーは一生懸命引っ張りましたが、お姉さんはビクともしません。「あれ?」またまた作戦失敗……その時「キャン キャン」と メグがなきました。
お姉さんは、慌ててメグの方へ駆け寄りました。「メグ、大丈夫?どうしたの?足でも挟んだのかな…」その間にヘケニャは、クリームを素早く、どんぐりのツボに入れました。
ヘケニャのガールフレンドは、魔法の薬を とても喜んでくれました。
ヘケニャが言いました「ボビー、メグ、昨日はありがとう。姉ちゃんにも お礼がしたくてさ。考えて持ってきたんだ。姉ちゃんは、こういうのが好きに違いないよ。」
「姉ちゃん そんなの喜ぶかな?」
「じゃあ、姉ちゃんが大事にしてる あのバックに入れておこうよ」「そーれ」
「姉ちゃん、喜んでくれるといいね」「ぜったい喜んでくれるよ」
あら あら、お姉さんは そういうの好きだったのかしらね。