月刊MOEの絵本グランプリにも 毎年、作品を応募しています。MOEにはずっと、我が家の愛犬ボビーの お話しを描いており、いつか可愛い犬の絵本が出版できたらいいなぁ なんて、おめでたいことを考えています。2015年 犬をいっぱい描きたい 、と言う 妹のリクエストで出来上がったお話しです。わたし的には、とても気に入ってますが、コンテスト的には落選ということです。現実は厳しいのです。
「泣きむしボルク」どうぞ読んでください。
白い子犬のボビーは、お姉さんと散歩に行くのが大好きです。
色んな人がいるように、犬にも色んな犬がいます。例えば公園で出会ったボルク
大きいのに、とっても恥ずかしがりやでした。ナターシャさんと一緒に引っ越ししてきたボルクには、友だちがいませんでした。
ボビーとボルクは、それから毎週 公園で遊ぶようになりました。
友だちも、たくさん出来ました。
春がやってきました。ある日突然 ナターシャさんが言いました「私とボルクは、また引っ越しすることになりました。皆さん仲良くしてくれて ありがとう。」みんなビックリしましたが、一番ビックリしたのはボルクでした。
「せっかく友だちができたのに、引っ越しなんてイヤだよ!」ボルクは叫んで走り出しました。
走って 走って とうとう走り疲れて、座りこんで泣きだしました。
「どうして泣いているの?」リスさんたちです。
「ぼく せっかく友だちできたのに、引っ越しなんてしたくないんだ」リスさんたちもボルクと一緒に泣きました。すると渡り鳥のカモさんたちも やって来て「ボルクなら、きっとまた友だちできるよ。それにね…
色んなところに行けるのは、とっても楽しいよ」と言いました。「そうかなあ…。
ぼく ナターシャのところに帰るよ。」
ところがボルクのリードが切り株に引っかかって、みんなでひっぱりましたが取れません。「ぼく ナターシャに置いていかれたらどうしよう」またボルクの目に大粒の涙が…その時
「ボルクー‼︎」遠くから ナターシャさんの声がしました。ボルクを探して、みんながやって来るところでした。
大好きな ナターシャさんと一緒なら、ボルクはきっと大丈夫。
泣きむしボルク、元気でね。またいつか、一緒に遊ぶ時まで さようなら。
色んな人がいるように、犬にも色んな犬がいます。どの子も それぞれ違うのです。
それでも みんな一緒です。みんな 甘えん坊 なのです。