第7回MOE創作絵本グランプリに応募した作品を発表したいと思います。落選しましたが、一生懸命描きました。
落選作品など、読む価値 無し!!!
えーっ?そんなこと言わないで、読んでくださいよう。面白いですよー。
面白かったら、入選するはずだ!!!
そんな厳しいこと言わないでくださいよう。読んでくださいよう。恩にきますからー。
「ポーの種」どうぞよろしく お願いいたします。
ネズミのヘケニャは、鳥さんたちから ポーの種をもらいました。「深い穴を掘って、植えるんだよ。そのうち木になって、おいしいポーが たくさんなるからね。」「ありがとう、楽しみだなぁ。」
3人は、ポーを食べたことがありません。美味しいポーって、どんな味?「庭に植えるよ、ボビーたちも手伝って。でも この種、ドックフードに似てるよ。メグ、間違えて食べちゃダメだよ。」「メグは種なんて食べまちぇん、しちゅれいね。」
「この 角っこに植えよう。他の木が無いし、陽当たりも良いからね。」「でもヘケニャ、ここは土が硬くて、ちっとも掘れないよ。」
「ヘケニャ、ここなら掘れるよ。ほらっ!」とボビーが言いました。「そこは 姉ちゃんの畑だからダメだよ。掘ったら怒られるよ。」
「そうだ、良いことを思いついた。僕は、穴掘り名人を知ってるよ。」ヘケニャは そう言って、地面をポンポンたたきました。「もしもし、穴掘り名人さん。応答願います。」すると、モグラがポコっと顔を出しました。「おいらに用事かい?」
「この角っこに、種を植える穴を掘って欲しいんだ。」「ここの土は硬いから、おいらにはちょっと掘れないよ。それより その種、うまそうだね。皮をむいて食べてみようよ。」「ダメダメ、もういいです。頼みませんから。」
ヘケニャが見つけました。「向こうでユンボが 穴を掘っているよ。ちょうどいい大きさだから、ユンボを借りれるといいなぁ。もしかしたら、あの穴に植えられるかもしれないし。僕、ちょっと行ってくるよ。」「うん、気をつけてね。」
ヘケニャは、嬉しそうに走って行きました。
ところが、近くまで来ると「ユンボ でかっ!!こんなに でかかったんだ。」
「穴 でかっ!!こんな所に 大事なポーの種は、植えられねえ。」ヘケニャはガッカリして帰って行きました。
どうやって 大きな穴を掘ろうかな?ヘケニャがポーの種を磨きながら、あれこれ考えていると、手がつるんとスベッて あっという間に転がって……
ボビーのお皿の中にカラン。メグの耳がピクリ。
「ボビーったら、一つ残ってるじゃない。メグが食べてあげます。」ベローン ゴクリ。「待って、それはポーの種!!」ヘケニャが叫んだ時には、もうメグのお腹の中に。あーあ、やっぱりメグが食べちゃった。みんなガッカリしながら大笑い。
次の日、お姉さんが言いました。「ボビー、メグ、お庭で遊ぼー。」「わーいわーい」
あら もう うんちんぐ。
「そうだ、この角っこに埋めておきましょう。」お姉さんは、スコップで穴を掘って埋めました。
硬い殻に包まれたポーの種。たっぷり肥やしに包まれて、無事に外に飛び出した。甘くて美味しいポーの種。いつの日か、ポーがたくさん なりますように。
おしまい。